Nature ハイライト

構造生物学:構造から見たサリチル酸認識機構

Nature 586, 7828

植物ホルモンのサリチル酸(SA)は、全身性の獲得抵抗性を誘導する。SAはNPRタンパク質類に結合することで機能し、このタンパク質には多様なパラログが存在して、SAを介したシグナル伝達で異なった機能を担っている。今回N Zhengたちは構造研究と機能の検証を行って、受容体であるNPRがSAを認識し、ホルモンシグナル伝達を統合する仕組みの解明につながるデータを得ている。得られた知見の中には、NPR4がSAに強く結合する(NPR1は強く結合しない)理由についての手掛かりが含まれ、また、NPRバリアントの1つがSAに対して非常に感受性が高く、そのためにエフェクターが誘発する免疫を損なうことなくSAを介した基本免疫を亢進させることも明らかになった。

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