Nature ハイライト

物性物理学:グラフェン中の粘性流を室温で画像化

Nature 583, 7817

高品質グラフェン試料におけるバリスティック輸送は、二次元炭素層を通って移動する電子の弾丸に似た軌道で特徴付けられる。最近、グラフェンにおける電子相互作用によって電子の液体状粘性流が生じる可能性が実証された。今回M Kuたちは、グラフェンにおけるディラック流体流を室温で直接画像化している。彼らは、走査型単一スピン広視野磁気測定法を用いて、電荷中性点近傍の高移動度グラフェンチャネルにおける電子流の放物線状ポアズイユプロファイルを明らかにした。今回の結果は、高転移温度超伝導体中の強相関電子に関連する、量子臨界流体における流体力学的輸送を研究する道を開くものである。

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