Nature ハイライト

物性物理学:相関グラフェンにおけるねじれ、スピン、バレー

Nature 582, 7811

二次元(2D)の2層材料におけるねじれ角は、電子のバンド構造や相関を操作するための強力な自由度であることが明らかになっている。しかし、電子–電子相互作用と、スピンやバレーなどの他の自由度との相互影響は、まだよく分かっていない。今回A Yazdaniたちは、魔法角ねじれ2層グラフェンにおける相互作用が、スピン縮退やバレー縮退した電子バンドを分裂させるほど強いことを実証している。この結論は、2D材料の分光学的特性におけるバンド充填率に応じた遷移のカスケードの発見に基づいている。今回の結果から、2層グラフェンにおける超伝導などの相関相の原因となる微視的機構に関するさらなる詳細が得られる。

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