Nature ハイライト

有機化学:「マジック」メチル基の付加

Nature 580, 7805

「マジックメチル効果」は、化学分野ではよく知られた表現であり、1つのメチル基が分子の生物活性や選択性に大きな影響を及ぼし得ることを表している。しかし今のところ、既存の薬剤や天然物に単にメチル基を付けるだけのことが、なかなか容易ではない。今回M Whiteたちは、Mn触媒を用いる酸化的C(sp3)–Hメチル化法について報告している。この方法では、医薬的に重要な種々のヘテロ環にメチル基を高い部位選択性で組み込むことができる。これによって、ワンステップでさまざまな天然物や薬剤の修飾が可能になり、マジックメチル効果の理解を深めるとともに現行薬や新薬を改良する基礎が得られる。

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