Nature ハイライト

構造生物学:糖尿病治療標的に結合した小分子

Nature 577, 7790

GLP-1受容体(GLP-1R)は、他のクラスBのGタンパク質共役受容体と同様に、肥満や2型糖尿病のような代謝疾患の治療標的である。ペプチドリガンドがこの重要な治療標的を活性化できる仕組みは知られているが、小分子がどのような仕組みによって同様に作用するのかはよく分かっていない。今回P Sextonたちは、2型糖尿病の経口投与薬候補である小分子TT-OAD2と複合体を形成したGLP-1RおよびそのGタンパク質の構造を報告している。この研究は、薬理学データとin vivoでの活性研究と共に、TT-OAD2がGLP-1Rを活性化する機構を明らかにし、代謝疾患のための経口投与可能な治療薬開発への手掛かりをもたらすものだ。

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