Nature ハイライト

工学:デジタルマイクロ流体工学

Nature 572, 7770

電気信号を用いて基板上の液滴を操作できるデジタルマイクロ流体工学技術は、誘電体上のエレクトロウェッティングを用いており、印加電圧に応答して液滴が導電性基板に引き寄せられたり、導電性基板上で広がったりする。今回C Kimたちは、電気信号を用いて、液体による表面のウェッティングではなくディウェッティングを誘起する液滴操作を実証している。このシステムは、液体と表面の相互作用を直接制御するのではなく、表面ぬれ性を変化させる界面活性剤の付着と脱着によって動作する。この機構によってシステムが空気中で効果的に動作し、従来のシステムで性能低下の原因となることが多かった層の追加を行う必要がない。従って、今回の研究は、幅広く応用できる単純で確実なマイクロ流体工学プラットフォームをもたらす見込みがある。

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