Review Article

チェックポイント阻害剤の免疫関連毒性:機構および軽減戦略

Nature Reviews Drug Discovery 21, 7 doi: 10.1038/s41573-021-00259-5

免疫チェックポイント阻害剤による治療に関連して起こる免疫関連有害事象は、患者に重大な病的状態を、そして医療システムに多大なコストをもたらすので、こうした有益な薬剤の使用を制限する可能性がある。こうした副作用の機構や、免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果から副作用を切り離す方法を理解すること、さらに免疫関連毒性の発現を予測するバイオマーカーを特定することによって、免疫関連有害事象の発症を抑えて患者の転帰を改善するための臨床試験の実施が容易になる。本総説では、さまざまなタイプの免疫関連有害事象について、そして有害事象の治療法と、有害事象を予測できるバイオマーカー候補を特定することが有害事象の機構にどのように光を当てるかについて議論する。さらに、免疫関連有害事象を軽減する可能性がある予防的介入と治療的介入の戦略候補および標的候補について述べる。

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