Review Article

代謝性疾患治療目的のRNAサイレンシングのためのオリゴヌクレオチド薬

Nature Reviews Drug Discovery 21, 6 doi: 10.1038/s41573-022-00407-5

近年、代謝性疾患の治療を目的としたRNAサイレンシングに用いるオリゴヌクレオチド薬の開発が、これまでになく活発に行われている。オリゴヌクレオチドの設計の改良と人工核酸の化学的性質の最適化が、各種複合体のための高い選択性と効率性を有する送達技術プラットフォームの開発と組み合わされた結果、オリゴヌクレオチドが新しいクラスの薬剤として確立され、その有効性が確認された。現在までに肝臓に原因のある一般的な代謝性疾患と希少代謝性疾患の治療を目的とした5種類のオリゴヌクレオチド薬が上市し、さらに数多くのオリゴヌクレオチド薬が臨床研究段階にある。本総説では、代謝性疾患治療目的のオリゴヌクレオチド薬の分野における最近の展開を概観し、過去と現在の臨床試験を論評した上で、未解決の課題と今後の発展可能性を考察する。

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