Perspective

固形腫瘍治療薬としての遺伝子改変自己T細胞の産業化

Nature Reviews Drug Discovery 20, 6 doi: 10.1038/s41573-021-00175-8

細胞療法は、製薬業界で最も急速に成長している分野の1つであり、非常に大きな治療可能性を秘めている。しかし、細胞療法が低分子薬やモノクローナル抗体薬と同じような適用範囲の主流医薬品とされる前に、有用性に関するかなり大きな諸課題に取り組む必要がある。遺伝子改変T細胞は、血液がんの治療に成功を収めており、キメラ抗原受容体(CAR)を発現するT細胞によるCAR-T細胞療法(4種類)が、臨床試験で前例のない効果が得られたことに基づいて、B細胞性悪性腫瘍の治療薬として認可されている。しかし、これよりも大規模な固形腫瘍患者集団では、同程度の治療結果が得られていない。細胞療法が主流医薬品となるには、患者に革新的な臨床効果をもたらし、より単純な方法では対処できない疾患に適用できることが必要になるとも考えられる。本論文では、これまでの遺伝子改変T細胞療法によって達成された進展に加えて、適用範囲をより広い患者集団に拡大する機会と現存する障壁に関する業界の見方を示し、遺伝子改変T細胞療法薬の治療可能性を十分に産業化するために必要な解決策と新しい開発戦略についても論じる。

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