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がん、繊維症、創傷治癒と再生医療におけるHippo経路の標的化

Nature Reviews Drug Discovery 19, 7 doi: 10.1038/s41573-020-0070-z

Hippo経路は、進化的に保存されたシグナル伝達経路で、器官発生、上皮恒常性、組織再生、創傷治癒、免疫調節に重要な役割を担っている。これらの役割の多くを介在するのは転写エフェクターのYAPとTAZであり、これらはTEADファミリーの転写因子の制御を介して遺伝子発現を指示する。Hippo経路とYAP/TAZ_TEAD活性の調節不全は、さまざまな疾患、特にがんと関連しており、このためHippo経路は、治療介入の魅力的な標的となっている。本総説では、さまざまな生物学的過程や疾患におけるHippo経路のシグナル伝達に関する研究によって得られた重要な知見を取り上げ、この経路の標的化に関する新しい戦略と治療上の意義を論じる。

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