Review Article

神経疾患の遺伝子治療:進展および展望

Nature Reviews Drug Discovery 17, 9 doi: 10.1038/nrd.2018.110

アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターは、急に出現した、神経疾患治療用の遺伝子治療プラットフォームである。前臨床研究では、治療用タンパク質をコードする導入遺伝子、マイクロRNA、抗体あるいは遺伝子編集装置を、天然あるいは遺伝子操作したウイルスキャプシドよってさまざまな投与経路を介して、中枢神経系に送達することに成功している。初期の臨床研究において、パーキンソン病や脊髄性筋萎縮症などの疾患で期待の持てる安全性と有効性、そして導入遺伝子の発現の持続性が実証されたことは重要である。本総説では、治療用AAVベクターの将来の設計および開発において重要な考慮すべき事柄および課題について述べ、将来最も有望な標的や最近の臨床的進歩を重点的に紹介する。

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