Perspective

創薬標的としての非コードRNA

Nature Reviews Drug Discovery 16, 3 doi: 10.1038/nrd.2016.117

ヒトゲノムにコードされたRNAの大部分は、タンパク質に翻訳されないRNAである。こうした非コードRNA(ncRNA)は、正常な遺伝子発現と疾患の進行に影響を及ぼすことがあるため、創薬にとっての新しい標的クラスになっている。このncRNAの作用機構は新規なものが多いため、ncRNAを標的とする創薬においても同様に新規の課題が生じると考えられる。しかし、課題とされる論点の多くは、mRNAを標的とする技術の開発過程ですでに解決されている可能性がある。本論文では、発展しつつあるncRNAの分野(マイクロRNA、イントロンRNA、反復RNA、長鎖非コードRNAなど)について論じ、治療への利用可能性とそれに伴う課題を評価する。

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