Review Article

タンパク質凝集を標的とする変性疾患治療法

Nature Reviews Drug Discovery 14, 11 doi: 10.1038/nrd4593

アミロイド疾患と総称される数種類の変性疾患には特異的なタンパク質の凝集が関係しているという仮説が提唱されているが、タンパク質凝集過程と組織変性過程の機構的関連は十分に解明されていない。本論文では、凝集関連変性疾患の症状を改善するための現在の方法と新しい方法を総説し、タンパク質凝集体の形成を防止し、あるいは除去する疾患修飾療法を重点的に論じる。分裂終了組織の機能障害や消失の原因をタンパク質凝集とする考え方は、今では有力な薬理学的証拠と遺伝学的証拠によって裏付けられている。しかし、凝集体の形成を誘発し、持続させる要因とタンパク質毒性に関係する構造-活性相関を詳細に解明することが、将来の疾患修飾療法の開発に必要となっている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度