Review Article

サーチュインは健康寿命および寿命を延ばすターゲットとなりうるのか?

Nature Reviews Drug Discovery 11, 6 doi: 10.1038/nrd3738

人々の寿命が長くなっているのは現代医学の発展の証であるが、加齢はさまざまな疾患の発病リスクを増加させる。摂取カロリーを制限することで、各種器官における疾患の発現が抑えられるように、老化現象や機能低下も遅らせることが分かっている。加齢において、サーチュイン遺伝子(SIRT1〜SIRT7)が摂取カロリーの制限による主な効果を仲介することが明らかにされてきた。また、互いに関係がないとされる2つの分子、レスベラトロールとSRT1720が、SIRT1の活性を増大し、代謝性ストレスから哺乳類の身を守る効果が高いことが裏付けられ、治療方法を開発するための標的として有望と考えられている。本稿では、新しい薬理学的標的としてサーチュイン遺伝子、特にSIRT1に注目し、その有用性についての現状と議論について述べる。

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