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プロテイナーゼ活性化受容体を標的とする:治療法としての有用性と課題

Nature Reviews Drug Discovery 11, 1 doi: 10.1038/nrd3615

プロテイナーゼ活性化受容体(PAR)は、7回膜貫通型Gタンパク質共役受容体ファミリーで、4種類の存在が知られている。この受容体は、さまざまなタンパク質分解酵素によってシグナルを伝達し、作用を発揮する。PARは、タンパク質分解酵素によって露出したリガンドが受容体を刺激するという独特の活性化メカニズムを持つ。がんだけでなく、心臓血管系疾患、筋骨格系疾患、消化系疾患、呼吸器系疾患あるいは中枢神経系疾患におけるPARの役割が明らかになれば、これらの受容体を標的とすることで、新しい治療薬の開発につながるかもしれない。本稿では、PARが細胞機能を調節するメカニズム、および、生理機能と疾患にPARが果たす役割について述べる。さらに、PARアンタゴニスト開発に向けた戦略についても概説する。

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