メタマテリアル空間光変調器を用いたテラヘルツ・圧縮イメージング

テラヘルツ周波数やミリ波周波数などの長波長でのイメージングは、セキュリティーチェックや皮膚がん発見から全天候航法や生体検知まで、さまざまな応用の可能性が高いため、よく追求される目標である。今回我々は、単一ピクセル検出器のみを用いてテラヘルツイメージングを行うために、リアルタイムで調節できるスペクトル感度の高い空間マスクとして機能する能動メタマテリアルを設計、製作、実証している。変調技術によって、強度ベースのコンポーネントでは一般的に実現困難な負のマスク値でのイメージングが可能になる。我々は、高フレームレートで忠実度の高い画像を取得できる圧縮技術を実証している。我々のシステムは、全固体型で可動部が存在せず、標準的なラスタースキャン法よりも信号対雑音比が高く、従来の装置と比較して出力が桁違いに低い光源を用いている。実証したイメージングシステムは、既存の焦点面アレイカメラとは異なるテラヘルツイメージングに向けて新たな道を確立するものである。