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巨視的物質系の認定された量子非破壊測定

Nature Photonics 7, 7 doi: 10.1038/nphoton.2013.100

量子非破壊(QND)測定では、測定の反作用を回避することによって感度が向上する。この手法は、重力波検出器の機械的振動を検出するために初めて提案され、光場の測定において実証された。これにより、類似の非古典的測定とQNDを区別する厳しい基準が作られることとなった。最近行われた原子集団や機械的振動子などの巨視的物質系のQND測定では、QNDの特徴の一部が示されたが、完全なQNDの特徴が示されたわけではない。今回我々は、原子集団の集団スピンの認定されたQND測定について示す。我々は、古典的限界を7標準偏差上回る量子状態生成(QSP)と12標準偏差上回る情報損傷トレードオフ(IDT)を観測した。我々の手法は、微視的な系を用いた最近の研究を補完するものであり、量子計測や量子メモリー、非ガウス状態の生成と検出、提案されている量子シミュレーションや量子情報プロトコルに利用できる。また、この手法によって、動的量子変数のQND測定や、QNDを利用した量子情報プロトコルの実現が可能になるはずである。

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