Letter

反転デバイス構造を用いたポリマー太陽電池における電力変換効率の増大

Nature Photonics 6, 9 doi: 10.1038/nphoton.2012.190

ポリマー・フラーレン・バルクヘテロ接合太陽電池(PSC)は、軽量で安価な再生可能エネルギー源として大いに期待できることがすでに示されているため、現在、大きな注目を集めるとともに、ますます重要性が増している。最近の科学論文では、最新のPSCの電力変換効率が8%を超えている。しかし、この新しい光起電力技術を実用化するには、市販用として必要な下限値10%をめざしてさらに電力変換効率を高めることが、緊急に必要とされている。今回我々は、反転構造を利用した認証効率9.2%の高効率PSCを実証している。反転構造にすることで、光生成電荷キャリアを収集するオーミック接触が同時に得られ、このデバイスにおいて最適な光子収集が可能になる。このデバイス構造によって、使いやすくなり、効率が大幅に増大する。したがって、今回の発見は、さまざまな材料系の可能性を十分活用するために利用できる可能性があり、効率10%達成という観点からPSCを改良する新しい機会を開く。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度