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フォトニック・ディスクリネーション共振器に基づく渦ナノレーザー

Nature Photonics 18, 3 doi: 10.1038/s41566-023-01338-2

光学ベクトル渦ビームは、データ伝送における空間的に識別可能なチャネルにさらなる自由度をもたらす。トポロジカル特異点を持つ数種のコヒーレント光源が報告されているが、光渦モードを生成し維持する超小型高品質フォトニックナノ共振器を設計する一般的戦略の開発は、まだ困難である。今回我々は、トポロジカルディスクリネーション(topological disclination)によって形成されたC5対称性光共振器においてしきい値の低い波長スケールの渦レーザーと反渦ナノレーザーを実証する。我々は、強結合モデルと光学シミュレーションの類似性を用いて、さまざまなフォトニック・ディスクリネーション共振器を設計して、解析した。特異な共振モードがこれらの共振器に強く閉じ込められ、波長スケールのモード体積を示し、ディスクリネーション幾何形状においてトポロジカルチャージを維持していた。実験において、偏光分解画像、ストークスパラメーター、自己干渉パターンを測定することによって、レーザー発振モードの光渦が明確に特定されている。今回の簡便な設計手順を用いた渦ナノレーザーの実証は、次世代光通信システムへの道を開く。

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