Research Highlights

センサー:ガスの匂いを嗅ぐドローン

Nature Nanotechnology 2017, 517 doi: 10.1038/nnano.2017.92

高濃度の大気汚染は、世界の公衆衛生に直接的な脅威を及ぼす。この問題に取り組む最初のステップは、汚染濃度を正確に測定し地図化することである。そのためには、安価な携帯電子機器が役に立つ可能性がある。Fahadたちは今回、高感度ガス検出用のチップスケールの低電力プラットフォームについて報告している。

このガス検出チップは、長さ3.5 nmの強くNドープしたSiチャネルを有する化学感応性電界効果トランジスターの複数アレイからなる。このドーピングによって、チャネルの迅速なキャリア空乏化が可能になるため、出力の変化が大きくなり、感度が向上する。また、個々のトランジスターのSiチャネルは、H2、NO2、H2を選択的に検出するよう設計された3種の薄い(5 nm未満)電気絶縁層で機能化できる。標的ガスの1つやそれらの混合物にさらすと、しきい値電圧が変化し、ガスが検出されたことが示される。ガスが検出されると、集積されているAu/Crマイクロヒーターが作動して、ガスがセンサーから脱着され、初期の基準状態に戻る。H2Sセンサーの検出限界は約1 ppbであるが、H2の検出限界は約3,000 ppmであった。Fahadたちは、概念実証の実演として、H2感応性センサーをマイクロドローンに搭載し、あらかじめプログラムされた飛行中にリアルタイムでガス検出を行っている。

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