Research press release

グリーンランド・ヘルハイム氷河の長期分離活動

Nature Geoscience

Long-term calving activity at Helheim Glacier, Greenland

グリーンランドのヘルハイム氷河における氷山の分離速度が現在のレベルに達したことは紀元1890以来一度しかなかったとの報告が寄せられている。この発見は、氷山の分離による氷放出速度には大きな変動があるにもかかわらず、現在観測されている活動は異常に高いことを示唆している。 C Andresenたちは、ヘルハイム氷河からセルミリク・フィヨルドへの氷山の分離の速度をフィヨルドで得られたコア堆積物を用いて再現した。彼らは、砂粒子の年間の堆積量には大きな変動があり、氷山の分離には大きな変動があることが示唆されることを見いだした。それにもかかわらず、現在の高い速度は記録の中で際立っており、同様な活動は過去に1930年代に一度あったきりである。 Andresenたちは、グリーンランドの大陸棚の上にある水塊が極域の海水ではなく大西洋による影響を受けるとき、およびその地域の夏季が暑いときに分離速度が高くなると示唆している。

Iceberg calving rates at Helheim Glacier, Greenland, have reached present levels only once since about ad1890, suggests a study published online this week in Nature Geoscience. The findings suggest that despite large fluctuations in ice-release rates through iceberg calving, the currently observed activity is unusually high. Camilla Andresen and colleagues reconstructed iceberg calving rates from Helheim Glacier into Sermilik Fjord using sediment cores from the fjord. They find strong variability in the annual deposition of sand grains, indicative of large fluctuations in iceberg calving. Nevertheless, the present high rates stand out in the record, with similar activity reached only once before, during the 1930s. The researchers suggest that calving activity is high when the water masses on the shelf off Greenland are influenced more by Atlantic and less by polar waters, and when summers in the region are warm.

doi: 10.1038/ngeo1349

「注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したプレスリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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