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一般的なタンパク質言語モデルによるヒト抗体の効率的な進化

Nature Biotechnology 42, 2 doi: 10.1038/s41587-023-01763-2

自然進化は、まれな望ましい変異を求めてあり得る配列を膨大な範囲で探索する必要があり、自然進化戦略から学習することで人工進化を誘導できる可能性が示唆されている。本論文では、一般的なタンパク質言語モデルが、進化的に正しそうな変異を示唆することにより、標的抗原、結合特異性、タンパク質構造などに関する情報をモデルに提供しなくても、ヒト抗体を効率的に進化させられることを明らかにする。7種類の抗体について言語モデルに基づく親和性成熟を行い、各抗体についてわずか2回の実験室進化で最大20バリアントの選別を行ったところ、臨床的に意味のある高度に成熟した4抗体の結合親和性は最高7倍、未成熟な3抗体の結合親和性は最高160倍まで向上し、多くの設計は、良好な耐熱性と、エボラおよび重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)のシュードウイルスに対する中和活性を示した。抗体結合を改善したものと同じモデルは、さまざまなタンパク質ファミリーや選択圧(抗生物質耐性や酵素活性など)でも効率的な進化を誘導し、今回の結果が多くの状況に一般化可能であることが示唆された。

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