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複数タイプのがんで免疫チェックポイント阻害の有効性の予測を改善する

Nature Biotechnology 40, 4 doi: 10.1038/s41587-021-01070-8

免疫チェックポイント阻害(ICB)療法に応答するがん患者はごく一部にとどまるが、現在の意思決定の手順は正確さに限界がある。本研究では、ICB療法を受けた異なる16タイプのがんの患者1479人の包括的にキュレーションされたコホート(MSK-IMPACT)から得たゲノムデータ、分子データ、人口統計学的データ、臨床データを統合することにより、ICB応答を予測する機械学習モデルを開発した。このモデルは、後ろ向き解析において、免疫療法に対する臨床応答の予測に関して高い感度と特異性を実現し、各タイプのがんの試験データで全生存期間と無増悪生存期間の両方を予測した。我々のモデルは、米国食品医薬品局から同じ目的で最近承認された腫瘍変異量に基づく予測よりも大幅に優れていた。また、このモデルは、予測に関して最も重要なモデルの特徴の定量評価を可能とする。この方法は、免疫療法に関する臨床的意思決定を大きく改善し、将来の介入に有用な情報をもたらすことが期待される。

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