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空間トランスクリプトミクスでの細胞タイプ混合集団の確実な分解

Nature Biotechnology 40, 4 doi: 10.1038/s41587-021-00830-w

空間トランスクリプトミクス技術には、場合によっては個々の測定結果に複数の細胞の寄与が含まれ、局在性と発現に関する細胞タイプ特異的な空間パターンの発見が妨げられるという制約がある。今回我々は、単一細胞RNA塩基配列解読データから学習した細胞タイププロファイルを活用し、塩基配列解読技術間の差異を修正しながら細胞タイプ混合集団を分解する計算法であるRCTD(robust cell type decomposition)を開発した。我々は、RCTDが混合集団を検知して細胞タイプを特定する能力を持つことを模擬データセットで実証した。また、RCTDはマウス脳のSlide-seqデータセットとVisiumデータセットで、既知の細胞タイプとサブタイプの局在パターンを正確に再現した。最後に、RCTDで細胞タイプの局在性を再現することにより、1つの細胞タイプの中で発現が空間的環境に依存する遺伝子の発見が可能になることを示した。RCTDによる細胞タイプの空間マッピングでは、細胞の種類の空間的要素を明確にすることが可能になり、生物組織の細胞構成に関する新たな原則が発見される。RCTDはオープンソースのRパッケージとして、https://github.com/dmcable/RCTDで一般公開されている。

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