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T細胞受容体の塩基配列と転写プロファイルをクロノタイプ近傍グラフ解析(CoNGA)で統合する

Nature Biotechnology 40, 1 doi: 10.1038/s41587-021-00989-2

T細胞受容体(TCR)の塩基配列によって定義されるT細胞のクロノタイプと、遺伝子発現(GEX)プロファイル、表面タンパク質発現、およびペプチドと主要組織適合性複合体との結合に反映される表現型との関連からは、クローン関係の細胞が共有する特徴にとどまらず、機能的な関係が明らかになる場合がある。本論文では、GEXとTCRの類似度グラフの統計的解析によってGEXプロファイルとTCR塩基配列との相関関係を見いだすグラフ理論的手法、クロノタイプ近傍グラフ解析(CoNGA)を紹介する。CoNGAにより、ヒト循環血中CD8+ T細胞のこれまで知られていなかった「天然リンパ球」集団や、胸腺細胞分化のTCR塩基配列決定因子群など、TCR塩基配列とGEXプロファイルの関連が明らかになった。こうした例は、CoNGAが、大規模で不均一な単一細胞データセットにおけるTCR塩基配列とT細胞表現型の複雑な関係の解明を促進する可能性を示している。

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