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マカクのPCSK9のin vivoアデニン塩基編集でLDLコレステロール値が低下する

Nature Biotechnology 39, 8 doi: 10.1038/s41587-021-00933-4

ヒトで知られている病原性点変異にはC•GからT•Aへの置換が極めて多く、これはアデニン塩基エディター(ABE)で直接修復することができる。本研究では、マウスおよびカニクイザルの肝臓で低密度リポタンパク質(LDL)の血中濃度を低下させるABEの有効性と安全性を検討した。ABEをコードするmRNAとLDLの負の調節因子であるPCSK9を標的とするシングルガイドRNAを脂質ナノ粒子として投与したところ、マウスでは最大67%(平均61%)、カニクイザルでは最大34%(平均26%)で編集が誘導された。PCSK9とLDLの血漿レベルは安定的に低下し、それぞれマウスでは95%と58%、カニクイザルでは32%と14%低下した。ABEのmRNAは速やかに排除され、ゲノムDNAのオフターゲット変異は認められなかった。カニクイザルへの再投与では編集が増加せず、これは処理で見いだされたABEに対する体液性免疫応答が原因となった可能性がある。以上の知見は、単一遺伝子性肝疾患患者を治療するためのABEに関する今後の研究を支持する。

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