Analysis

ハプロタイプに基づき正確で網羅的なバリアントコールを行う統一的な方法

Nature Biotechnology 39, 7 doi: 10.1038/s41587-021-00861-3

ハプロタイプに基づくバリアントコーラーのほとんどは、二倍体集団内の一般的な生殖細胞系列の多様性を検出することに特化して設計されており、他の場合には最適な結果が得られない。本論文では、ハプロタイプを考慮した統一的な枠組みの中でさまざまな実験デザインから得られた塩基配列解読データのモデル化を行うことが可能な多型ベイズ遺伝型判定モデルを用いるバリアントコーラーOctopusを紹介する。Octopusは塩基配列解読リードと事前情報を組み合わせ、体細胞変異を有するものを含めてフェーズがコールされた任意の倍数性の遺伝型を得る。我々は、一塩基バリアント、インデル、微小逆位のような小規模の複雑な置換といった個体の生殖細胞系列バリアントをOctopusが正確にコールすることを明らかにした。既知の生殖細胞系列ハプロタイプを有する試料から得たクリーンな塩基配列解読データと、腫瘍検体の大規模コホートで観察された変異に由来する合成腫瘍データセットを用いることで、Octopusは他の方法と比較して、低頻度の体細胞変異に対する感度が高く、偽陽性のコールが大幅に少ないことが示された。Octopusはまた、検証と解釈を支援する再整列エビデンスBAMファイルも作成する。

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