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植物におけるプライムエディターのゲノム規模の特異性

Nature Biotechnology 39, 10 doi: 10.1038/s41587-021-00891-x

プライムエディター(PE)は、治療、農業、研究への応用で正確なゲノム編集を促進する可能性があるが、その特異性の包括的な評価は行われていない。植物での体系的な評価を行うため、我々はまず、植物細胞内でのPEのミスマッチ耐性を調べ、プライム編集ガイドRNA(pegRNA)のプライマー結合部位とスペーサーのミスマッチの数と位置が編集頻度に影響することを明らかにした。予測されたオフターゲット部位179か所で12種類のpegRNAの活性を評価したところ、オフターゲット編集の検出は低頻度にとどまった(0.00~0.23%)。PE処理を行ったイネ29個体の全ゲノム塩基配列解読を行うと、PEはpegRNAに依存しないゲノム規模のオフターゲットの一塩基変異や小規模の挿入欠失を誘発しないことが確認された。また、PEの要素としてのモロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素の異所的発現が、レトロトランスポゾンのコピー数やテロメア構造を変化させたり、pegRNAやメッセンジャーRNA塩基配列のゲノムへの挿入を引き起こしたりしないことも示された。

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