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直交アミノアシルtRNA合成酵素–tRNAペアの迅速な発見および進化

Nature Biotechnology 38, 8 doi: 10.1038/s41587-020-0479-2

細胞の遺伝暗号を拡張して非標準的アミノ酸をタンパク質に組み込むには、アミノアシル化特異性に関して直交性を持つアミノアシルtRNA合成酵素(aaRS)–tRNAペアの拡張性ある発見という大きな課題がある。今回我々は、数百万の塩基配列から直交tRNAの候補を計算で特定してtRNAのin vivoでのアミノアシル化状態を明らかにする、迅速で拡張可能な方法tRNA Extension(tREX)を開発した。tREXを用いて大腸菌(Escherichia coli)でtRNA候補243個の検証を行った結果、16種類のイソアクセプターを対象とする直交tRNA 71個と、機能性の直交tRNA–コグネイトaaRSペア23組が見いだされた。3つの高活性アンバーサプレッサーを含む5組の直交ペアが発見され、2組に関して新たなアミノ酸基質特異性を進化させた。また、tREXを用いて、64組の直交合成酵素–直交tRNAの特異性に関するマトリックスを解析した。本研究により、遺伝暗号の拡張に利用可能な直交ペアの数が増加し、新たな直交ペアを発見するためのパイプラインと非標準的バイオポリマーの細胞合成をコードするための基盤が得られた。

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