Analysis

単一細胞・単一核RNA塩基配列解読法の系統的比較

Nature Biotechnology 38, 6 doi: 10.1038/s41587-020-0465-8

近年、単一細胞RNA塩基配列解読法には急速な大規模化と能力向上が見られ、大発見や大規模な細胞マッピング研究が可能となっている。しかし、これらの方法に関する系統的で包括的なベンチマーキングは行われていない。今回我々は、単一細胞や単一核のプロファイリングを行う7種類の方法を直接比較した。対象としたのは、利用状況、およびライブラリー作製の専門技術とリソースに基づいて選択した代表的な方法で、ロースループット法が2つ、ハイスループット法が5つである。細胞株、末梢血単核球、および脳組織の3種類の試料で各方法を試験し、1施設での6回の独立した実験で36セットのライブラリーを作製した。各方法を直接比較し、既存のパイプラインによって持ち込まれる処理上の差を回避するために、我々は任意の単一細胞RNA塩基配列解読法で使用することができる柔軟な計算パイプラインscumiを開発した。また、この方法について、リードの構造とアラインメント、感度、およびマルチプレットの程度などの基本性能と、試料中の既知の生物学的情報を回復する能力の両方を評価した。

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