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液相オルガネラの研究と作製

Nature Biotechnology 37, 12 doi: 10.1038/s41587-019-0341-6

細胞は、その内的環境を区画化して、同時に起こる無数の生化学的過程を整理している。細胞内の作業には、「膜のないオルガネラ(液–液相分離によって集合する多成分凝集体)」に依存するものが多い。この10年の徹底的な研究により、そのようなオルガネラの形態や機能の背景にある生体分子的原動力の基本的理解が得られている。本論文では、そのような展開を可能にしている技術とともに、時空間的に作動するオルガネラを多価の低親和性相互作用に基づいて設計する方法について概説する。そうした最近の進歩により、今や自然の凝集体の特性を調節することも、全く新しい構造体を作製することも可能となりつつあり、生物医学およびバイオテクノロジーへの幅広い応用が期待される。

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