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リバースゲノミクスによる未培養細菌の選択的分離と培養

Nature Biotechnology 37, 11 doi: 10.1038/s41587-019-0260-6

全ての分類レベルにわたって、微生物の多くは未培養である。単一細胞ゲノムおよびメタゲノムによって細菌およびアーキアの多様性に関する知識は増え続けているが、群集中で種が果たす生理学的または生態学的な役割がオミクスによって推測される一方で、その仮説的な役割の多くは実証されていない。本論文では、ゲノム情報に基づく抗体工学を利用して複雑な群集から特定の微生物をとらえ、純粋培養に持ち込む方法を紹介する。このリバースゲノミクス的手法を利用して単一細胞の分離および塩基配列解読を行い、ヒト口腔Saccharibacteria(TM7)の種レベルで異なる3系統の培養を行った。この純粋培養物により、3種のSaccharibacteriaはいずれも多様なActinobacteriaの表在生物(epibiont)であることが明らかになった。我々は、これまで未培養であった細菌系統の一部であるヒト口腔SR1細菌に関しても、分離および培養も行った。リバースゲノミクスが可能にする微生物培養はあらゆる環境のあらゆる種に応用することができ、微生物系統樹のこれまで培養されていなかった種の分離、培養および特性評価を実現する可能性がある。

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