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ヒトの多部位頭蓋内脳活動から読み解く気分変動

Nature Biotechnology 36, 10 doi: 10.1038/nbt.4200

神経活動から気分状態を経時的に解読することができれば、神経精神疾患を治療するための閉ループ系が実現すると考えられる。しかし、わずかな気分状態測定値を処理しながら気分関連の神経動態の広がりをモデル化するのが困難なこともあり、この解読は実現していない。本研究では、自らの気分状態を数日間にわたって断続的に自己申告するてんかんの被験者7例の多部位頭蓋内記録から気分状態の変動を解読するモデル化機構を開発した。我々は、気分状態の動的神経コード化モデル、および対応する各被験者用の解読器を構築し、気分状態の経時変動が神経活動から解読可能であることを証明した。全被験者において、解読器は、スペクトル空間的特徴を気分変動に合わせた辺縁系領域由来の神経シグナルを主に収集した。この動的モデルは解読された気分状態の時間スケールを計算するための解析ツールにもなる。今回得られた結果は、気分状態の解読が可能であることを示す初めての証拠となる。

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