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DNAメチル化によるメタゲノムビニングおよびプラスミドと細菌宿主ゲノムの関連付け

Nature Biotechnology 36, 1 doi: 10.1038/nbt.4037

ヒトマイクロバイオーム中および環境試料中の微生物群集は、ショットガンメタゲノミクス法で解析することができる。メタゲノム配列のアセンブリーは全ゲノムを出力しないため、配列をゲノムの「ビン」にクラスター化するコンピュータービニング法が開発されている。そうした方法は配列構成、種個体数、または染色体構成を利用するが、近縁の種および株を完全に区別することができない。本論文では、一分子リアルタイム塩基配列解読法で検出される細菌DNAのメチル化のシグネチャーを組み込むビニング法を紹介する。我々の方法では、この内因性のエピジェネティックなバーコードを利用し、個々の読み取り配列および組み立てたコンティグを種および株のレベルのビンに分ける。この方法の有効性は、人工および実際のマイクロバイオームの配列を用いて確認された。ゲノムのビニングに加えて、この方法は、プラスミドなどの可動性遺伝因子を実際のマイクロバイオーム試料中の宿主種と結び付けることも示された。ショットガンメタゲノミクス解析にDNAメチル化情報を組み込むことは既存の方法を補完し、正確度の高い配列ビニングを可能にすると考えられる。

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