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タンパク質、代謝、ゲノム工学のための1塩基分解能のゲノム規模変異マッピング

Nature Biotechnology 35, 1 doi: 10.1038/nbt.3718

DNAの合成法および塩基配列解読法の進歩は、細菌および真核生物の遺伝子機能の網羅的な評価を支えている。全ゲノム的な解析には、変異導入および表現型解析を行うハイスループットな方法が必要であるが、従来の方法では、コード領域またはプロモーターエレメントの変異の影響を高度に並列的に効率よく結び付けることができない。本論文では、CRISPR–Cas9系による遺伝子編集と超並列オリゴマー合成とを組み合わせることにより、ゲノム規模で追跡可能な編集が可能となることを示す。CREATE(CRISPR-enabled trackable genome engineering)と命名した我々の方法では、座位を編集して遺伝子型と表現型との関係を追跡するバーコードとして機能する相同修復カセットに個々のガイドRNAを連結する。CREATEを応用することにより、タンパク質工学のための部位飽和変異導入、適応実験室進化実験の再構成、ならびに細菌のストレス耐性および抗生物質耐性の遺伝子群の同定を行った。我々は、CREATEが酵母で機能することを裏付ける予備的な証拠を示すとともに、多重CREATEライブラリーを設計するためのウェブツールを提供する。

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