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モノクローナル抗体の血清からの直接分離

Nature Biotechnology 30, 5 doi: 10.1038/nbt.2233-2

モノクローナル抗体を分離する場合には、ハイブリドーマ法、ファージディスプレイ法、または B 細胞の単一細胞選別を行って分子のクローン化が行われる。しかし、こうした方法は多大な労力を要し、血液中を循環する抗体が必ずしも回収されるとはかぎらない。Polakiewicz らは、プロテオームを用い、免疫化したウサギやマウスの血清そのものから抗体の重鎖および軽鎖を発見した。この方法の重要な段階は、膵細胞から増幅したcDNA の免疫グロブリン可変領域群を高処理能配列解読法で分析することである。その配列解読データは、質量分析法で検出される可変領域のペプチドを特定するためのウサギおよびマウスの専用データベースの構築に利用された。研究チームは、この方法を用いて、ウサギの抗原 4 種およびマウスの抗原 1 種に対する抗体を分離し、それをウェスタンブロット解析および ELISA で検証した。この方法は、免疫学研究およびワクチン学研究に有用と考えられ、ヒトの治療薬開発にも役立つ可能性がある。

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