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MutMapを用いるゲノム配列解読で農業上重要なイネ遺伝子座を明らかにする

Nature Biotechnology 30, 2 doi: 10.1038/nbt.2095

大部分の農業形質は効果の小さい多数の遺伝子が支配しているため、個別の遺伝子の同定は困難である。本研究で導入したMutMapは、有用な表現型を示す植物の分離集団からプールしたDNAの全ゲノム配列再解読を用いる方法である。MutMapでは、変異体を野生型株に直接交配させ、その後自家交配させると、雑種第二代(F2)子孫に表現型が異なる明らかな分離が生ずる。この方法は作物の遺伝子同定に特に適している。それは、必要とされる遺伝的交配(n = 1または0)および変異表現型を示すF2子孫を最小限にすることができるためである。我々は、日本の重要イネ品種の変異体7種類にMutMapを用い、農業に関連する形質である葉の淡色化および半矮性を決定すると考えられる遺伝子のゲノム領域を特定した。こうした結果は、MutMapがイネなどの作物植物の遺伝的改良を加速することを示している。

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