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温度感受性変異株による必須酵母
遺伝子機能の系統的研究

Nature Biotechnology 29, 4 doi: 10.1038/nbt.1832

条件的な温度感受性(ts)の変異は、酵母Saccharomyces cerevisiaeの必須遺伝子の研究にとって重要な対象である。我々は、ts株を787株作製した。これは、必須酵母遺伝子1,101個のうち497個(約45%)をカバーしており、その遺伝子の約30%は複対立遺伝子である。いずれの対立遺伝子も、一般的な参考株S288Cの本来のゲノム遺伝子座に組み込まれており、kanMX選択マーカーと連結されているため、合成遺伝子アレイ(SGA)を用いた高処理能法でさらに遺伝子操作を行うことができる。本論文では、そのような操作を2つ紹介する。1つは、化学遺伝学的抑制解析を可能にする440株のバーコード化、もう1つは、細胞内構造にさまざまな蛍光マーカーを有する株のアレイの作製であり、これは大情報量スクリーニングによる表現型の定量的解析を可能にする。GFPチューブリンマーカーの定量的解析により、紡錘体の分解でコヒーシンおよびコンデンシン遺伝子が果たす役割が明らかにされた。この変異株集団は、必須遺伝子の機能を解明するためのさまざまな系統的研究を促進すると考えられる。

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