Analysis

DNA結合タンパク質のChIP-seq実験の設計および分析

Nature Biotechnology 26, 12 doi: 10.1038/nbt.1508

超並列DNA配列解読プラットフォームの最近の進歩により、DNA結合タンパク質はクロマチン免疫沈降と配列解読の組み合わせ(ChIP-seq)を用いてゲノム規模で解析されるようになってきた。これとは別に実用化されているChIPマイクロアレイ(ChIP-chip)による解析にはさまざまな方法があるが、ChIP-seqではデータの処理方法がほとんど公にされていない。この差を解消する目的で、我々はタンパク質結合部位を高い精度で検出するために特別に設計した解析パイプラインを紹介する。既報の3種類の転写因子のデータセットを用い、タグアラインメントの改善およびバックグラウンドシグナルの補正を行う方法を示す。3種類のピーク検出アルゴリズムの感度および空間精度を既報の方法と比較すると、プラス鎖およびマイナス鎖でタグの非対称分布が考えられる場合に空間精度が向上することがわかった。また、解読深度と検出された結合部位の特性との関係を分析し、タンパク質結合部位を適切に網羅するのに必要な解読深度を評価する方法を示す。

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