マイクロアレイの性能評価のための外部RNA対照の評価

外部RNA対照（ERC）は、マイクロアレイアッセイの性能評価に重要であるが、未だこの研究分野で十分に実用化されていない。そこで、マイクロアレイ品質管理（MAQC）研究の一環として、2種類のERCに関して使用および評価を行った。一方は増幅および標識の前にサンプル中の全RNAに加えるもの、もう一方はハイブリダイゼーションに先立ってコピーRNA（cRNA）に加えるものである。複数の市販マイクロアレイプラットフォーム間でERC濃度応答曲線を用い、問題のあるアッセイおよび分析工程中のばらつきの原因を同定した。さらに、さまざまな種類のERCの挙動を検討したところ、サンプル依存的な性能特性やこの対照RNAを組み合わせて使用する可能性など、重要な知見が得られた。ERCの挙動および有用性に関するこの多プラットフォーム研究の結果は、将来ERCを複数プラットフォーム間のアッセイ性能評価に利用するための具体的提案を明示する基礎となるものである。