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Volume 23 Number 4

表紙について

APOL1のよく見られる2つのバリアントは、ヒトの腎臓病のリスク対立遺伝子であると考えられている。K Susztakたちは、マウスに導入・発現させた際にこれらの対立遺伝子が腎臓病を引き起こすかどうかを検証した。リスク対立遺伝子のどちらかを足細胞特異的に発現させると、対照である非リスク対立遺伝子の場合とは異なって、それだけでマウスが腎臓病を発症することが分かった。腎細管で発現させた場合には、どちらのリスク対立遺伝子も腎臓病を引き起こさなかった。表紙は、糸球体の走査電子顕微鏡写真を疑似カラーで着色したものである。
ARTICLE p. 429
画像提供:Dennis Kunkel Microscopy/Science Source

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注目のハイライト

その他のハイライト

Editorial

News

NEWS FEATURE:肺外結核感染に見られる性差の原因を探る:結核菌は肺以外にも病気を引き起こし、肺と気管支以外に新たな病変が起こったものは肺外結核と呼ばれる。流行地域での肺結核の感染者数は男性が女性を上回り、それが性ホルモンや免疫系と関係すると考えられるようになってきているが、肺外結核では意外なことにこの性差が逆転していて、アフガニスタン、パキスタンなどでは女性患者の数が男性の2倍前後になるという調査結果が得られている。肺外結核の診断の難しさ、社会的バックグラウンド、調査方法の問題などの要因を考慮した上で、こうした男女差が生じる要因を妊娠...

Beyond the breath: Exploring sex differences in tuberculosis outside the lungs p.398

doi: 10.1038/nm0417-398

NEWS FEATURE:気になる関係:腸内微生物相と肺疾患の間には強い関連があることが、段々に明らかになってきている。例えば、肺炎を引き起こすのは肺に住む微生物だけではなく、腸内微生物群も肺の健康状態に影響を与えているが、こうした影響が伝わる仕組み自体はまだ正確には分かっていない。消化の副産物の免疫系への影響、リンパを介するつながりなどさまざまな説が出されており、腸内微生物相を操作して肺の健康状態への影響を調べる研究は盛んに行われていて、腸内細菌のバランス改善や...

A curious connection: Teasing apart the link between gut microbes and lung disease p.402

doi: 10.1038/nm0417-402

News & Views

別の読み枠にコードされるペプチドを認識する自己免疫性T細胞

Autoimmune T cell recognition of alternative-reading-frame-encoded peptides p.409

doi: 10.1038/nm.4317

APOL1関連腎疾患を再現するマウス

A mouse recapitulating APOL1-associated kidney disease p.411

doi: 10.1038/nm.4318

びまん性内在性橋グリオーマでの変異型ヒストンH3の役割を解き明かす

Untangling the role of mutant histone H3 in diffuse intrinsic pontine glioma p.413

doi: 10.1038/nm.4320

Brief Communication

幹細胞療法:グルココルチコイドホルモンが誘導するクロマチンリモデリングはヒト造血幹細胞のホーミングと生着を促進する

Glucocorticoid hormone-induced chromatin remodeling enhances human hematopoietic stem cell homing and engraftment p.424

doi: 10.1038/nm.4298

Letters

がん:びまん性内在性橋グリオーマでポリコームとBETブロモドメインタンパク質を治療標的とする

Therapeutic targeting of polycomb and BET bromodomain proteins in diffuse intrinsic pontine gliomas p.493

doi: 10.1038/nm.4296

糖尿病:1型糖尿病で見られる欠陥のあるリボソームインスリン遺伝子産物に対する自己免疫

Autoimmunity against a defective ribosomal insulin gene product in type 1 diabetes p.501

doi: 10.1038/nm.4289

運動効果:ヘパトカインであるセレノプロテインPの欠損は、筋での活性酸素種およびAMPKの上方制御によりマウスの運動応答性を増強する

Deficiency of the hepatokine selenoprotein P increases responsiveness to exercise in mice through upregulation of reactive oxygen species and AMP-activated protein kinase in muscle p.508

doi: 10.1038/nm.4295

Articles

腎疾患:ヒトAPOL1リスクバリアントを遺伝子導入によりマウス足細胞で発現させると腎臓病が引き起こされる

Transgenic expression of human APOL1 risk variants in podocytes induces kidney disease in mice p.429

doi: 10.1038/nm.4287

肝炎:CFLARタンパク質のターゲッティングはマウスと非ヒト霊長類で非アルコール性脂肪性肝炎を軽減する

Targeting CASP8 and FADD-like apoptosis regulator ameliorates nonalcoholic steatohepatitis in mice and nonhuman primates p.439

doi: 10.1038/nm.4290

CNS疾患:Gpr124は中枢神経系疾患での血液脳関門の完全性維持に必須である

Gpr124 is essential for blood–brain barrier integrity in central nervous system disease p.450

doi: 10.1038/nm.4309

がん治療:化学療法に使われるプラチナ製剤の一部はリボソーム生合成ストレスの誘導により細胞を死滅させる

A subset of platinum-containing chemotherapeutic agents kills cells by inducing ribosome biogenesis stress p.461

doi: 10.1038/nm.4291

がん治療:c-FOSおよびDUSP1のターゲッティングはBCR-ABL白血病でチロシンキナーゼ阻害剤に対する内因性耐性を消失させる

Targeting c-FOS and DUSP1 abrogates intrinsic resistance to tyrosine-kinase inhibitor therapy in BCR-ABL-induced leukemia p.472

doi: 10.1038/nm.4310

がん:EZH2はH3K27M変異型小児グリオーマの治療標的候補である

EZH2 is a potential therapeutic target for H3K27M-mutant pediatric gliomas p.483

doi: 10.1038/nm.4293

Analysis

がん:HRDetectは変異シグネチャーに基づいてBRCA1およびBRCA2の欠損を予測するモデルである

HRDetect is a predictor of BRCA1 and BRCA2 deficiency based on mutational signatures p.517

doi: 10.1038/nm.4292

Review

ゲノム編集:ゲノム編集を臨床へ移行するための戦略を改良する

Refining strategies to translate genome editing to the clinic p.415

doi: 10.1038/nm.4313

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