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トランスユーラシア諸語の起源を追う

中国・遼河流域の初期農耕民の言葉とその話者は、キビ・イネの栽培技術と共に朝鮮半島を経て日本列島へと広がったとみられる。写真は弥生時代の遺跡として知られる吉野ヶ里遺跡(佐賀県)。 Credit: kanonsky/iStock Editorial/Getty Images Plus/Getty

トランスユーラシア語族は現代世界で極めて広範囲に分布している語族であり、ある学派によれば、チュルク、モンゴル、ツングース、朝鮮・韓国、および日本の諸語が含まれるという(ツングース諸語は中国東北部やシベリアで使われている)。マックス・プランク人類史科学研究所(ドイツ・イエナ)のMartine Robbeetsら1を中心とする国際的な共同研究チームは、革新的な手法を利用してこの語族の起源と拡散に関する長年の議論を解決したことを、Nature 2021年11月25日号の616ページで発表した。

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翻訳:小林盛方

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 2

DOI: 10.1038/ndigest.2022.220243

原文

Tracking the origin of Transeurasian languages
  • Nature (2021-11-25) | DOI: 10.1038/d41586-021-03037-w
  • Peter Bellwood
  • Peter Bellwoodはオーストラリア国立大学(キャンベラ)に所属。

参考文献

  1. Robbeets, M. et al. Nature 599, 616–621 (2021).
  2. Nelson, S., Zhushchikhovskaya, I., Li, T., Hudson, M. & Robbeets, M. Evol. Hum. Sci. 2, e5 (2020).
  3. Wang, J. et al. Archaeol. Anthropol. Sci. 13, 156 (2021).
  4. Wang, C.-C. et al. Nature 591, 413–419 (2021).
  5. Bellwood, P. Science 361, 31–32 (2018).
  6. Bellwood, P. First Farmers (Blackwell, 2005).
  7. Bellwood, P. & Renfrew, C. (eds.) Examining the Farming/Language Dispersal Hypothesis (McDonald Inst., 2002).
  8. Bellwood, P. Evol. Hum. Sci. 2, e37 (2020).
  9. Zhang, M., Yan, S., Pan, W. & Jin, L. Nature 569, 112–115 (2019).
  10. Honeychurch, W. et al. Archaeol. Res. Asia 26, 100264 (2021).
  11. Vovin, A. in The Global Prehistory of Human Migration (ed. Bellwood, P.) 197–203 (Wiley, 2015).