Nature ハイライト

生物工学:トランスクリプトームの進化を監視する

Nature 562, 7727

細胞のトランスクリプトームは、内部や外部の合図に応答して絶えず変化している。トランスクリプトームの経時的進化に伴う変化を監視することができれば、こうした応答の理解に役立つと考えられる。R Plattたちは今回、CRISPRがファージ感染の記憶としてその塩基配列を獲得する系を利用することで、トランスクリプトーム変化の監視系を開発した。彼らはまず、DNAではなくRNA塩基配列を細菌ゲノムに取り込むことができるCRISPR–Cas系を突き止めた。獲得された配列を、増幅段階と塩基配列解読段階から構成されるプロトコル(Record–seq)を用いて読み出した。ゲノムのこれらの塩基配列を調べることで、1つの細胞事象の際に引き起こされる転写変化を再構築できる。

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