Nature ハイライト

構造生物学:ミトコンドリア上の受容体へのDRP1結合の構造基盤

Nature 558, 7710

ミトコンドリアは、絶えず分裂と融合を行っている。このような過程は、この細胞小器官の機能、ひいては生物の全般的な健康にとって重要である。ミトコンドリアの分裂は、酵素のDRP1やミトコンドリアにあるその受容体タンパク質のMID49やMID51などによって行われる。A Frostたちは今回、クライオ(極低温)電子顕微鏡を使って、ミトコンドリアにあるこのような受容体がヒトDRP1を誘導し制御する仕組みを調べた。まず、ヌクレオチドGTPが完全長DRP1のコンホメーションを変化させ、それがDRP1とMID49やMID51の結合を促進する。次いで、GTPの加水分解と交換が起こり、それがMID受容体の解離につながり、DRP1多量体が湾曲して環を形成することが分かった。これは、膜の切り離しの際にDRP1が果たす役割と一致している。

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