Nature ハイライト

古生物学: 新たな真獣類化石と系統発生から明らかになった有胎盤類と有袋類の分岐

Nature 558, 7710

真獣類は、有胎盤哺乳類および絶滅したその近縁種を含み、後獣類、すなわち有袋類とは完全に別の分類群を構成する。これら2つの分類群は哺乳類史においてはるか昔に分岐したが、その年代の正確な特定は、特に各分類群の動物が時代をさかのぼるほど互いに似てくる傾向があるため困難である。今回、中国で発見された新たな化石真獣類哺乳類が記載されている。この新種は既知最古の真獣類ではなく、一見すると最近発見された他の多くの真獣類とさほど差異はない。しかし、この標本が哺乳類系統内での相互関係に与える影響は大きく、この新種を哺乳類の系統発生に加えることで、かつて既知最古のステム群有袋類とされていたシノデルフィス(Sinodelphys)が実は真獣類に属することが明らかになった。これにより、既知最古の有袋類がアジアではなく北米に由来するものとなり、その年代が大幅に更新されて、後獣類に5000万年に及ぶゴースト系統が生じることとなった。

Article p.390
doi: 10.1038/s41586-018-0210-3 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2018年6月21日号の Nature ハイライト

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