Nature ハイライト

細胞生物学:「塀の中」での情報伝達

Nature 554, 7692

ミトコンドリアやリソソームなどの細胞小器官は動的な存在で、小胞輸送を介してだけでなく、異なる小器官同士が一時的にではあるが直接接触して情報伝達を行う。今回D Kraincたちが、ミトコンドリアとリソソームの間には、小器官間の接触があることを報告している。この現象は、損傷したミトコンドリアとリソソームが、マイトファジーと呼ばれる分解過程で連結するのとは無関係らしい。著者たちはまた、この2種類の小器官の連結に関わる細胞小器官特異的な分子を明らかにし、リソソーム–ミトコンドリアの接触によってこれらの小器官の動態に双方向性の調節が可能になっていることも突き止めた。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度