Nature ハイライト

生体エネルギー学:デンキウナギの電源を模倣する

Nature 552, 7684

3Dバイオプリンターで印刷したヒドロゲルの液滴。塩分濃度の高いゲル(赤色)と低いゲル(青色)を1枚の基板上に、カチオン選択性のゲル(緑色)とアニオン選択性のゲル(黄色)をもう1枚の基板上に印刷した。これらを重ね合わせて画像のように液滴を互いに接触させると、イオン勾配により電圧が生じる。
3Dバイオプリンターで印刷したヒドロゲルの液滴。塩分濃度の高いゲル(赤色)と低いゲル(青色)を1枚の基板上に、カチオン選択性のゲル(緑色)とアニオン選択性のゲル(黄色)をもう1枚の基板上に印刷した。これらを重ね合わせて画像のように液滴を互いに接触させると、イオン勾配により電圧が生じる。 | 拡大する

Credit: Thomas Schroeder (tom.schroeder@unifr.ch) and Anirvan Guha (anirvan.guha@unifr.ch)

デンキウナギは、100 Wの放電を起こして獲物を気絶させることができるが、デンキウナギにX線を照射したとしても、その体内に電池パックは見つからない。その代わりに、発電細胞と呼ばれる数千の細胞がその体に沿って配列し、それぞれの細胞が小さなイオン勾配を生成することで細胞の配列全体にわたり電位差が生じる。今回M Mayerたちは、この発電細胞の機構を模倣し、ロボティクス向けの柔らかい電源として使用できる可能性のある、ヒドロゲルを用いたシステムを開発した。彼らは、イオン選択性ヒドロゲルの組を直列に配置し、4つで1組のヒドロゲル液滴列の両端にイオン勾配を生じさせた。これらの液滴は、マイクロ流体装置中に直列に配置したり、折り紙の要領でヒドロゲルのアレイを折りたたんで平行に積層したりすることができる。最終的に得られた電源は、デンキウナギが生成するのと同等の電圧を生成できた。

2017年12月14日号の Nature ハイライト

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