Nature ハイライト

惑星科学:地球の構成要素の同位体組成

Nature 541, 7638

エンスタタイト・コンドライト隕石であるSahara 97096。
エンスタタイト・コンドライト隕石であるSahara 97096。 | 拡大する

Credit: Nicolas Dauphas

地球を形成した天体の同位体的性質は、まだよく分かっていない。今回N Dauphasは、金属に対する親和性が異なる元素を使って、地球集積物質の経時的な同位体的性質を解明できることを示している。彼は、親石元素、中程度の親鉄元素、強親鉄元素のマントル中の痕跡は地球集積のさまざまな段階を記録していることを見いだしたが、調べた元素全ては、エンスタタイト隕石と同位体的に非常によく似た物質を示している。著者は、エンスタタイト隕石と地球は、同じ同位体リザーバーから形成され、星雲過程や惑星過程によってその後生じた分化の結果、化学進化において異なる道を歩んだと結論している。

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