Nature ハイライト

細胞生物学:有糸分裂調節の基盤

Nature 536, 7617

紡錘体形成チェックポイント(SAC)は、細胞分裂に際して染色分体の動原体の不適切な接着を検出し、「後期で待機せよ」というシグナルを発することで染色体の分離を遅らせる監視機構である。SACは有糸分裂チェックポイント複合体(MCC)を介して活性化され、MCCは多量体E3リガーゼである後期促進複合体(APC/C)を抑制する。今回D Barfordたちは、低温電子顕微鏡を用い、APC/C–MCC複合体の構造をほぼ原子レベルの分解能で決定した。この構造から、MCCが基質認識を妨げたり、E3リガーゼ活性を阻害したりすることで、APC/Cと相互作用して抑制する仕組みが明らかになった。

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