Nature ハイライト

構造生物学:アミノ酸/代謝産物排出体の構造

Nature 534, 7607

薬物や代謝産物を輸送するDMT(drug/metabolite transporter)タンパク質は、幅広い化合物の排出体などからなる膜輸送体のスーパーファミリーを形成しており、抗生物質耐性につながることがある細菌のSMR(small multidrug resistance)タンパク質もこれに含まれる。YddGは細菌のDMTタンパク質で、芳香族アミノ酸や外来性の毒性化合物を排出する。今回、硫黄酸化細菌のStarkeya novella由来のYddGの2.4 Å分解能でのX線結晶構造が報告された。この膜タンパク質のトポロジーは前例のないもので、10本の膜貫通セグメントを含み、擬対称性の関係にある2つの逆向き反復構造を持つ。この構造は、タンパク質の中央に大きな基質結合ポケットを持つ、外向き開状態に対応する。

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